薬局・検査科

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病棟業務

病棟に薬剤師が赴き、新入院患者の持参薬鑑別・管理、服薬指導、退院指導、病棟配置薬の期限管理、注射薬個人別払い出しを主に行っています。

医師、看護師など医療スタッフと積極的にコミュニケーションをとることで円滑な人間関係を構築し患者様の容態、情報を共有し問題解決に貢献しています。

又、検査室と連絡を密にとり、耐性菌、同定菌の情報を共有しいち早くドクターに抗菌薬を上申しています。

大和病院の「院外処方箋疑義照会プロトコル」の運用について

目的

外来処方について保険薬局(調剤薬局)からの疑義照会が多く診療の妨げになる事例が散見される。保険薬局よりの疑義照会のうち、形式的な疑義照会をなくすことで、保険薬局での患者待ち時間の短縮、処方医及び疑義照会窓口である医事課、外来看護師の負担軽減を図る目的で、「院外処方箋疑義照会プロトコル」の運用を提言する。

運用方法
  • ① 院外処方箋疑義照会プロトコルを作成する。
  • ② 保険薬局(調剤薬局)との合意書を取り交わす。
    合意書を取り交わした保険薬局(調剤薬局)について、薬剤師法第23条第2項に規定する医師の同意が得られたものとする。

    薬剤師法(抜粋)

    (処方せんによる調剤)

    第23条
    薬剤師は、医師、歯科医師又は獣医師の処方せんによらなければ、販売又は授与の目的で調剤してはならない。

    2 薬剤師は、処方せんに記載された医薬品につき、その処方せんを交付した医師、歯科医師又は獣医師の同意を得た場合を除くほか、これを変更して調剤してはならない。

    (処方せん中の疑義)

    第24条
    薬剤師は、処方せん中に疑わしい点があるときは、その処方せんを交付した医師、歯科医師又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによって調剤してはならない。

  • ③ 保険薬局の薬剤師は疑義照会プロトコルに基づき、処方変更した内容について患者の臆する手帳に記載するとともに、「トレーシングレポート・疑義照会報告書」に必要事項を記載し、大和病院薬局あてにFAXする。
  • ④ 大和病院薬局薬剤師は「トレーシングレポート・疑義照会報告書」の内容について、薬学的見地に基づき検討する。
  • ⑤ 薬学的見地に基づく検討において、処方医に情報提供が必要と判断した場合は、速みやかに処方医に連絡を行う。処方医と相談の結果、必要に応じ保険薬局との協議を行った場合、協議内容をカルテに記載する。
  • ⑥ 上記 ⑤ や、その他「トレーシングレポート・疑義照会報告書」の内容に基づき、大和病院事務職員が処方修正を行い、次回からの処方に反映させる。
  • ⑦ 処方が「事後承認を行った」との扱いとする。
その他
  • ① 照会不要の項目は「院外処方箋疑義照会プロトコル < 疑義照会不要例 > 」に記載してあるものに限定し、それ以外は必ず従来通り疑義照会を行う。
  • ② 後発医薬品の変更については患者のお薬手帳に記載し、FAXによる報告は不要とする。(但し、麻薬に関するものは除く)
処方変更に係る原則
  • ① 先発医薬品において「変更不可」の欄にチェックがあり、かつ保険医署名欄に処方医の署名又は記名・押印がある場合は、処方薬を後発医薬品に変更できない。
  • ② 「含量規格変更不可」又は「剤形変更不可」の記載がある場合は、その指示に従う。
  • ③ 処方変更は、各医薬品の適応及び用法用量を順守した変更とすること。また、安全性や溶解性、体内動態等を十分に考慮し、利便性が向上する場合に限る。
  • ④ 患者に十分な説明(服用方法・安定性・価格等)を行い、必ず同意をえた上で変更する。
疑義照会不要例
A) 剤形を変更する場合

例:ガスター錠20mg ←→ ガスターD錠20mg

  • * 用法・容量が変わらない場合のみ可
  • * 商品名が変わる場合は、「後発医薬品変更可」の場合のみ可
  • * 散 ←→ 錠(粉砕、脱カプセル含む)、液 ←→ 散等剤形変更は不可
  • * 軟膏 → クリーム等の製剤変更等、外用薬の剤形変更は不可
  • * カプセル → 錠 : 可
    錠 → カプセル : 不可
    ドグマチールカプセル50mg → ドグマチール錠50mg : 可
    ドグマチール錠50mg → ドグマチールカプセル50mg : 原則不可 ( 患者の同意があれば可 )
B) 処方規格を別の規格に変更する場合

例 :
デパス錠0.5mg 1回2錠 ←→ デパス錠1mg 1回1錠
ラシックス錠20mg 半錠 ←→ ラシックス錠10mg 1錠

C) 服用状況等の理由により処方薬剤を半割や粉砕、混合すること、あるいはその反対への変更

例 :
ワーファリン錠1mg  2.5錠(粉砕)
←→ ワーファリン錠1mg 2錠
ワーファリン錠0.5mg 1錠

D) 軟膏や湿布薬の規格に変更する場合

例 :
モーラスパップ30mg(6枚入)×7袋 ←→ モーラスパップ30mg(7枚入)×6袋
リンデロンVG軟膏(5g)×2本 ←→ リンデロンVG軟膏(10g)×1本
アズノールうがい液(5ml)×2本 ←→ アズノールうがい液(10ml)×1本

E) 一包化調剤に関すること

* 患者希望あるいは服薬アドヒアランス不良が一包化により改善されると判断できる場合に限る

F) 外用薬の用法(適応回数、適応部位、適用タイミング等)が口頭指示されている場合

(処方せん上、用法指示が空白あるいは「医師の指示通り」が選択されている)に用法を追記する(薬歴上あるいは患者面談上用法が明確な場合)
例 :
(口頭で腰痛時に腰に貼付するよう指示があったと患者から聴取した場合)
モーラステープL 3袋 1日1回 → 1日1回 腰

G) 内服薬の用法が頓服あるいは回数指定で処方せんに記載があり、具体的な用法が口頭等で指示されている場合(薬歴上あるいは患者面談上用法が明確な場合を含)の用法の追加

例 :
ロキソニン錠60mg 1錠 頓服 1回1錠 10回分
→ 頓服 1回1錠 腰痛時 10回分

H) 「1日おきに服用」と指示された処方薬が、連日投与の他の処方薬と同一の日数で処方されている場合の処方日数の適正化(処方間違いが明確な場合)

例 :
ラシックス錠20mg 1錠 分1回 朝後 1日おき 30日分
→ 15日分

I) 漢方の用法に関して漢方の用法を添付文書どおりの服用法に変更する(ただし、服用方法について口頭で指示されている場合を除く)

例 : ツムラ葛根湯エキス顆粒(医療用)(2.5g/包)3包 分3毎食後→毎食前

J) 残薬調整に伴う日数変更に関して

継続服用されている処方薬に残薬がある時、患者(患者家族)の希望で、次回受診日を考慮して投与日数を減らす場合のみ可とする。

  • * 投与日数を0日(処方削除)としないで最低1日分の処方は残す
  • * 増やす場合は不可 「麻薬、抗悪性腫瘍薬」は共に不可
  • * 糖尿病薬や抗凝固薬等、薬学的見地から重要な薬と判断される場合は疑義照会して下さい

★ 残薬調整を行った場合は、必ず「トレーシングレポート・疑義照会報告書」を用いて残薬が生じた理由に関する情報提供をお願いします。
この報告がない場合、次回診察時に患者様に不利益が生じる場合がありますので厳守してください。

例 :
メチコバール錠 500μg 3錠 30日分→25日分(5日分残薬があるため)
ニゾラールローション 2% 10g  3本→1本(2本残薬があるため)

一般社団法人吹田市薬剤師会と院外処方箋における「豊能・三島地区調剤事前申し合わせ協定」の運用について合意し、2022年6月15日より運用を開始しています。

☆ 疑義照会代表番号
TEL : 06-6380-1981 (病院代表)
☆ 「トレーシングレポート・疑義照会簡素化報告書」送付先 (薬局)
TEL:06-6380-0864
FAX:06-6380-2035
☆ 保険関係(保険番号、公費負担など)の問い合わせ (医事課)
TEL:06-6380-1981
FAX:06-6380-1854

情報提供に必要な書式につきましては、以下よりダウンロードください。

トレーシングレポート ( 服薬情報提供書 ) 及び、疑義照会簡素化報告書 ( PDF : 28KB )

治験薬

当院ではインクロム社と提携し、治験審査委員会で承認された治験薬について、各フェイズの治験を行っています。

厳密な患者情報管理、薬剤管理、検体管理、データ管理が要求され、より有用な治験薬の承認に関わっています。

薬学部実務実習指導

薬学部は現在6年制となっています。病院薬局での11週間の実務実習が必須になっており、当院薬局でも積極的に実習生を受け入れています。

これは、未来の薬剤師を育てる上で我々の責務であるため、積極的に教育に関わっています。



 

検査科

検査室では4名の臨床検査技師が、患者様の血液・尿などを対象とする検体検査、患者様と接する生理検査を行っています。患者様の診断・治療に役立つよう、知識と技術の向上、迅速かつ正確な検査データを報告するよう努めています。患者様と接することも多いことから接遇にも気を配り、また検査して欲しいと思ってもらえる検査室を目指しています。

院内では治験も行っており、治験実施時には治験検体の処理、心電図検査を主に行います。

治験薬により生化学検査・血液学検査・尿中薬物検査・妊娠反応・腹部超音波検査などを院内で実施することもあります。

検体検査

  • 生化学検査・・・・血液中に含まれる成分を測定します。肝臓や腎臓の機能、コレステロルーや中性脂肪などの脂質、糖尿病検査の血糖、HbA1cなどを調べます。
  • 血液学検査・・・・白血球数から感染症や炎症など、赤血球数やヘモグロビンから貧血の状態などを調べます。
  • 凝固検査・・・・・薬物の投与量の調節する、手術前の出血に対する安全確認などにPTやAPTT、血栓症のスクリーニングなどにD-ダイマーなどを調べます。
  • 一般検査・・・・・尿中の蛋白、糖、潜血反応などを調べます。
  • 輸血検査・・・・・血液型や輸血の血液が適合であるかを調べます。
  • その他の検査・・・インフルエンザウィルス・ノロウィルス・肺炎球菌などを簡易キットで調べます。

生理検査

  • 心電図検査・・・・不整脈、狭心症、心筋梗塞などの診断に用います。
  • ホルター心電図・・携帯用の小型心電計を用いて長時間記録、解析し、不整脈や狭心症などを調べます。
  • 超音波検査・・・・腹部(肝臓、胆嚢、腎臓などの腫瘍、結石などの有無)、心臓(動きの評価、雑音の原因など)、頸動脈(首の血管の動脈硬化など)、腫瘍、結石などの有無)、下肢血管(血栓の有無など)などを検査します。
  • 血圧脈波・・・・・動脈硬化の程度を調べます。
  • 肺機能検査・・・・肺活量などを調べます。
  • その他の検査・・・負荷心電図、脳波検査などを実施しています。

写真左:心電図検査 右:超音波検査